2013年06月09日
しずおかの文化体感ツアー 植物の富士登山

リチャード・ウィドマークです。
と言うのは、ある方からエディさん似ているって言われたんです。
自分でもなるほどと感心しています。
それにしても随分と昔の俳優さんをご存知ですね。
その方のお話は後ほど。
一昨日はぽとんさんとこちらへ。

朝霧高原から見た富士山。世界遺産登録がほぼ決まった富士山。
小雨交じりの天気でしたが、富士山の姿を拝むことができました。

道の駅朝霧高原で休憩。
これは静岡県文化財団が主催する
『しずおかの文化体感ツアー』富士山の花と緑を訪ねて
という日帰りのツアーなのです。

ツアーをコーディネートしてくれたのは
静岡一、静岡のことをいろいろ知っている八木洋行先生。
例えれば、静岡の荒俣宏と言える人物。ご自分では名乗らないけど私は博物学者だと思っています。
お話が実に面白いのです。

このツアーは2月にグランシップで開催された『富士山の花と緑を探る』しずおかの文化講演会の内容を
実際に現地で目で見て感じて確かめるという企画。
本と室内の講演会だけではないのが『しずおかの文化新書』の凄いところです。

新書の著者で、2月の講演もされた
富士山自然誌研究会会長の菅原久夫先生が朝霧からバスに同乗して解説をしてくれるのです。
穏やかな口調で、時々ユーモアを交えながらの解説で、お人柄の良さが伺えます。

さて、ツアーは先ず、富士吉田からスバルラインで五合目の御庭・奥庭へ。

天候が回復し、晴れ間が広がり富士山のダイナミックな山肌が見えてきました。
団体客が来ている景勝地奥庭を避けるように反対側の砂礫の斜面を登り、
雪崩の通り道になっていて砂防壁が設置された広場に出ました。
森林限界に近い場所です。ここから上は木が育たない北極圏のような気候の場所。
ここで早めのランチとなりました。

眼下にはカラマツを中心にした針葉樹林帯が広がります。
北欧の森のような風景です。
つまり、富士山は裾野は静岡市内と同じ気候の温帯域、中腹は亜寒帯から寒帯域、そして頂上付近は極北のような気候が存在しているのです。
クルマを使えば温帯から寒帯まで1時間もかからずに旅ができてしまうのです。
ですから富士山は多様な植物が存在する天然の植物園とも言えるのではないでしょうか。

そのうえ富士山は何度も噴火を繰り返してきた活火山。
極寒で不毛の火山礫地帯が広がりますが、そこにもパイオニア植物のカラマツが芽吹いています。


松葉の真ん中にある透明の丸い玉があるのに気づきました。玉の正体は雨水。
葉が表面張力で丸く水を溜め込むように出来ている自然が作った優れたデザインの構造です。
菅原先生も初めて見たと言っていました。



この高度になるとダケカンバが多くなります。

今日は講師でなくお客で来ているのですが、他の参加者から植物についての質問を受けて答えているぽとんさん。
詳しいので他のお客さんは菅原先生の助手くらいに思っていたのかもしれません。
菅原先生はさすがに富士山の植物の第一人者。非常に詳しくわかりやすく説明してくれました。
ちょっと驚いたのは、ぽとんさんに聞いてみて「多分・・・〇〇だと思う」という植物は、
菅原先生に聞いても「多分・・・〇〇だと思います」と答えていたことです。
植物には細かな分類がつかない植物も多いのですが、ぽとんさんと菅原先生の話が非常に似ていてびっくりしました。
ぽとんさん、凄いや。

シャクナゲの開花も近いですね。

お土産店でよく見かけるお菓子などに使われるコケモモ。


八木先生が説明している木の割れ目は
「氷裂」という現象。
北海道などの極寒の地では厳冬期に寒さで樹木の中の水分が凍り、膨張して大音響とともに木が破裂するのだそうです
。

苔むす森を離れ、

富士山を下りました。

後半はこちら上九一色。

昼なお暗い青木ケ原樹海を歩きました。

青木ケ原は基本的に天然のヒノキの森なのだそうです。
西暦862年の噴火による溶岩流で埋まった大地が
1200年の歳月をかけて針葉樹の森となったわけです。

この溶岩流は3000年前の噴火でできた砂礫の山である大室山の横を流れていきました。
その境目がここです。
ここから大室山側を見ると

明るいブナの森が広がっています。
おどろおどろしい風景の青木ケ原樹海と明るい大室山の広葉樹林。
非常に対照的です。
溶岩で埋まったゴツゴツの大地が1200年で針葉樹林に変わり、
そして3000年で広葉樹林に変わったという標本のような風景です。
こういった豊かな広葉樹林のことを極相林というのだそうです。
荒地にコケが生えるところから始まる植生の変化の最終形が明るい広葉樹林ということです。



ブナの木は大きな葉で雨水を集め大量のどんぐりを落とし、多くの動物の生活を支え豊かな生態系を持つことができるのです。

最後に予定になかった富士風穴にも寄ったりのサービスでツアーも1時間延長となりました。

帰りのバスでは八木先生が文化財団の二人の新人女性スタッフ相手に『しずおかの飲ん兵衛文化』の講義が始まりました。
磯自慢から始まった志太のお酒の話や、ここだけは外せない静岡の居酒屋についての講義(笑)
静岡でここだけは行っておかなくてはいけない居酒屋5店の話の最初に名前が挙がったのが
「八千代」さんだったのでビックリ。
焼き鳥で有名な八千代さんですが、eしずブロガーのマンマドルチェさんのご実家。
静岡酒場文化遺産への登録は決定的ですね。
『しずおかの飲ん兵衛文化』講演、たいへん勉強になりました。
さて、静岡駅南口前でツアーは解散となりました。
今回も講師のお二人と文化財団のスタッフの皆さんには感謝です。素晴らしい体感ツアーでした。
そして、恒例のツアー後の反省会。
ぽとんさんと久々に駅南銀座のお好み焼きの「湧登」さんへ
ところがてんてこ舞いの最中でした。とりあえずぽとんさんが「おいしいお酒ある?」と聞くと、
ちょっと間をおいて、「高いけどいい?」と出てきたのがこちら

何と、志太泉の特別なお酒。
今日の八木洋行先生のお酒の話の中で、普通の酒蔵ではお酒を絞るのにジャバラ式の絞り器を使うのだが、本当は昔ながらの「船」を使って手間暇かけるともっと美味しくなるのだと言っていたのです。そして志太の酒蔵の中で2軒だけ今も「船」を使っている酒蔵があり、そのうちの1件が志太泉だと話されていたのです。
タイムリーにも志太泉が出てきてビックリ。
そのうえ、このお酒は志太泉でも1年間に6本しか生産できない特別なお酒。
最後の1杯分しか残っていませんでしたが飲ませていただきました。
これは旨かったです。
私はかつて日本酒が嫌いだったのですが、あるお酒を飲んで日本酒好きになりました。
それはコンビニおじさんが用意してくれた洞爺湖サミットの乾杯酒として使われたウン十万円の磯自慢。
飲ませて頂いた時の衝撃的おいしさ「ファーストインパクト」で日本酒開眼しました。
この志太泉はその時以来の「セカンドインパクト」と言っても良い衝撃的な美味しさでした。
湧登さんは「高いよ」と言っていましたが、多分、本当はもっともっと高い値段だったのではないかと思いましたし、たったの6本しか製造できないお酒だったのですから、値段なんて付けられないお酒だったのではないかと思います。

左の濁ったお酒が志太泉の特別なお酒でした。
大忙してテンパってる湧登さんをお暇して、2軒目はやはり「しずおかの酒場文化遺産」(笑)

八千代さんに行ってみました。
しかし、案の定満席。
諦めて帰ろうと思った時、2人席を立つのが見えました。
それは何とフリーアナウンサーの長谷川玲子さん。
何年ぶりでしょうか、たいへんお久しぶりでした。
偶然ですが、2月の講演会の司会が長谷川さんの同僚の片川乃里子さんでしたからね。
席を空けてくれてありがとうございました。





マンマドルチェさんもお店で忙しそうでしたが、私を見て
「外人みたいになちゃったね」と言いました。
多分、会うのが1年か2年ぶりでしたが、その間私の髪が劇的に白髪になりましたからね。
後からマンマドルチェさんからメールが来て、
エディさんはリチャード・ウィドマークに似てるって書いてあったのです。
リチャード・ウィドマークを調べたらヘンリー・フォンダやアンソニー・クインなどと肩を並べる主役級の大物俳優だったのですね。

あらら、エンタープライズのドクター・マッコイとも共演していたのですね。
愛知史跡巡り 犬山城と小牧城
SURF 遠州灘 5月13日(火)
SURF 駿河湾内 5月4日(日) Golden Week
SURF 駿河湾内 4月24日(木)・25日(金) べらぼう展
SURF 下田白浜 4月17日(木)
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Posted by エディ タチカワ at 00:07│Comments(5)
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この記事へのコメント
リチャードすてきなひとでしょう?
この手の映画をBSシネマでよくやっています
昼間放映しているので八千代焼を刺しながら見るのが
毎日の楽しみになっています
この手の映画をBSシネマでよくやっています
昼間放映しているので八千代焼を刺しながら見るのが
毎日の楽しみになっています
Posted by マンマドルチェ at 2013年06月09日 07:52
それから 八木洋行さんわかりました
八木ヨウコさんと聞き違えてました
八木さんは5人くらいお客様の中にいるので(*^。^*)
八木ヨウコさんと聞き違えてました
八木さんは5人くらいお客様の中にいるので(*^。^*)
Posted by マンマドルチェ at 2013年06月09日 07:55
リチャードエディさんへ(笑)
うん、似てますね!カッコよくていいですよ。
今度から時々、リチャードって呼ばせていただきますね(爆)
ぽと子、凄いね!
『ぽと子と森林浴を楽しもうツアー!』とか企画したら
オネイチャンたち、たくさん来ちゃうかもですよ。
何だか不純かしらん?(笑)
志太泉の舟しぼり・・・実はつい先日志太泉さんの酒蔵見学をして
本物の機械を見ましたよ。
手間隙かけて出来上がるお酒。美味しいに決まってますよね?
あ~、飲みたい(笑)
うん、似てますね!カッコよくていいですよ。
今度から時々、リチャードって呼ばせていただきますね(爆)
ぽと子、凄いね!
『ぽと子と森林浴を楽しもうツアー!』とか企画したら
オネイチャンたち、たくさん来ちゃうかもですよ。
何だか不純かしらん?(笑)
志太泉の舟しぼり・・・実はつい先日志太泉さんの酒蔵見学をして
本物の機械を見ましたよ。
手間隙かけて出来上がるお酒。美味しいに決まってますよね?
あ~、飲みたい(笑)
Posted by じゃすみん
at 2013年06月09日 12:27

マンマドルチェさん
メールのお返事したのですが、エラーになってしまいました。
お返事遅くなりスミマセン。
八木洋行先生から『八千代』って店名が出たのでびっくりしました。
50年間の歴史の重さは「文化遺産」そのものだと思います。
八木先生はバスの中でお父様が焼く様子を話してくれたのですが、
お父様の仕草や表情などもよく観察されていて笑ってしまいそうでした。
また寄らせていただきます。
メールのお返事したのですが、エラーになってしまいました。
お返事遅くなりスミマセン。
八木洋行先生から『八千代』って店名が出たのでびっくりしました。
50年間の歴史の重さは「文化遺産」そのものだと思います。
八木先生はバスの中でお父様が焼く様子を話してくれたのですが、
お父様の仕草や表情などもよく観察されていて笑ってしまいそうでした。
また寄らせていただきます。
Posted by エディ タチカワ
at 2013年06月09日 16:23

じゃすみんさん
絶対にこのお酒に酒豪のじゃすみんさんは反応してくるだろうと、
ぽと子さんと話していました。
さすがじゃすみんさん志太泉の「舟」の実物を見ていたのですね。
『しずおかの酒文化』は八木先生より詳しいかもですね(笑)
ぽと子と富士山の森林に行く日帰りツアーは実際に検討されているようです。
ぽと子のことですから、ビールと温泉と鶏蕎麦がセットになっていると思われます。是非。
絶対にこのお酒に酒豪のじゃすみんさんは反応してくるだろうと、
ぽと子さんと話していました。
さすがじゃすみんさん志太泉の「舟」の実物を見ていたのですね。
『しずおかの酒文化』は八木先生より詳しいかもですね(笑)
ぽと子と富士山の森林に行く日帰りツアーは実際に検討されているようです。
ぽと子のことですから、ビールと温泉と鶏蕎麦がセットになっていると思われます。是非。
Posted by エディ タチカワ
at 2013年06月09日 16:31
