2015年09月15日
サーフィンと禅の考察(臨済寺ZENカルチャー)
今日は仕事を休んでまで行きたい講演会がありました。

臨済寺が檀家を対象に行っている『禅』についての勉強会、ZENカルチャーが久しぶりに開催されました。

講師は静岡文化芸術大学学長の熊倉功夫さん。
演題は「茶の湯の中の禅」でした。
私はサーフィンを中心とした人生を送るためにはジェリー・ロペスが語った「サーフィンは禅である」という言葉を何とか深く理解しておきたいと思っていました。
そこで、臨済寺の禅導会やZENカルチャーにできるだけ参加するようにしているのです。

私には「この人は自分に大きな影響を与える人生の『師』ではないだろうか」と思われる何人かの人が居ます。
その一人目はハワイ大学時代の恩師マーシャル・パーマーです。
私より10歳年上の1948年フロリダ生まれの白人教師。アウトドアや自転車に凝った挙句、サーフィンに嵌りハワイ大学へ就職したという男でした。私と趣味がほとんど同じということで気が合い、二人でハワイ島にある4000m峰のマウナ・ロアへ登山旅行に行ったりしました。
その後、大学を辞めアラスカのマッキンレーや南米のアコンカグアの登山隊に加わったりという自由な生き方をしていました。現在は何処で何をしているのやら音信不通です(笑)
そして12年前にネット上のポレポレ島というサイトで知り合ったのがやはり1948年生まれのkazsan
です。50歳を過ぎてからサーフィンを始めたという版画家でした。マーシャル・パーマーと同じ年齢ということで、何か運命的なものを感じました。
そのkazsan、まだサーフィンとは無縁の生活をしていた頃、とある出版物の記念パーティでジェリー・ロペスと同席したことがあるのだそうです。ロペスも1948年生まれで同い年だねと話が盛り上がったそうです。
そんな魅力的な先輩諸氏の生きる姿勢を見て自分の生き方の参考とさせてもらってきたのです。
やっぱり自分の人生を納得できるものにするには『禅』を理解していなくては駄目だと感じるのです。

先にお墓参りをした後、参道を登り


見えてきた本堂には既に8割方檀家の皆さんが集まっていました。
臨済寺住職の阿部宗徹さんの司会で始まりました。阿部住職は京都花園大学の学長も務められたインテリ。凄い人は凄い人脈で凄い人を連れてきます。

熊倉先生は最近、この本を出版されたところです。
さすがに文化芸術大学の学長ですから、中世の文化芸術の社会的な地位からお話が始まりました。
日本の芸能文化は河川の河原にしか居場所がなかった最下層民から始まっているとのこと。そういえば日本を代表する伝統芸能である歌舞伎も出雲のお国が出発点ですよね。
そういった最下層の人たちの不安を和らげ導いたのが仏教。一遍上人の時宗に帰依したのが始まりのようです。その後時宗が堕落して衰えると、それに変わって禅宗が支持を得るようになったそうです。その代表が臨済宗大徳寺派の僧である有名な一休さんです。
その一休の教えを精神的な柱として発展したのが茶の湯の世界。
千利休が大徳寺の山門を寄進し、そこに置かれた千利休の木像がきっかけになり利休が豊臣秀吉から切腹を命ぜられたことは有名です。
茶の湯(茶道)のことについて私はあまり知識がありませんで、利休の時代の茶の湯のことは漫画『へうげもの』などで知っている程度。
ところが、茶の湯とサーフィンは何故か似ていると感じることができます。
侘び茶を代表する利休の茶室は必要最低限の空間と至って簡素な茶道具で最大限の安らぎを生むシンプルな生き方こそが最高の人の道であることを表現するものではないでしょうか。
争い事や不満や欲望を捨て、本当の「おもてなし」をして、相手も自分も最大の満足を得る境地。
サーフィンもシンプルな道具と自然が作り上げた海と海岸が舞台。
純粋に自己の満足を追求するシンプルな遊びであるべきなのです。
一方で、利休も為政者の権力を利用した法外な値段で茶器を売ったり、弟子の古田織部のように織部焼を追求し一大産業にした物欲系の人物を輩出したのも同じ茶の湯。
本来波に乗るための単なる道具であるはずのサーフボードですが、名品として人々からもてはやされるものもあります。ディック・ブリューワーのバルサ・ガンだとか、スティーブ・リズの本人シェイプのボードだとか、茶器の名品と同じような市場価値を生みコレクターが存在するのも茶の湯と似ているかなと思います。
茶の湯の精神的理論的道徳的裏付けは、禅であるといえます。
サーファーも最低限の環境負荷で生活し、自然とともに生き、穏やかな理性を持って精神世界を生きるのが本質なのだと思います。そして「サーフィンは禅である」と言えるような境地になりたいものであります。

臨済寺が檀家を対象に行っている『禅』についての勉強会、ZENカルチャーが久しぶりに開催されました。

講師は静岡文化芸術大学学長の熊倉功夫さん。
演題は「茶の湯の中の禅」でした。
私はサーフィンを中心とした人生を送るためにはジェリー・ロペスが語った「サーフィンは禅である」という言葉を何とか深く理解しておきたいと思っていました。
そこで、臨済寺の禅導会やZENカルチャーにできるだけ参加するようにしているのです。

私には「この人は自分に大きな影響を与える人生の『師』ではないだろうか」と思われる何人かの人が居ます。
その一人目はハワイ大学時代の恩師マーシャル・パーマーです。
私より10歳年上の1948年フロリダ生まれの白人教師。アウトドアや自転車に凝った挙句、サーフィンに嵌りハワイ大学へ就職したという男でした。私と趣味がほとんど同じということで気が合い、二人でハワイ島にある4000m峰のマウナ・ロアへ登山旅行に行ったりしました。
その後、大学を辞めアラスカのマッキンレーや南米のアコンカグアの登山隊に加わったりという自由な生き方をしていました。現在は何処で何をしているのやら音信不通です(笑)
そして12年前にネット上のポレポレ島というサイトで知り合ったのがやはり1948年生まれのkazsan
です。50歳を過ぎてからサーフィンを始めたという版画家でした。マーシャル・パーマーと同じ年齢ということで、何か運命的なものを感じました。
そのkazsan、まだサーフィンとは無縁の生活をしていた頃、とある出版物の記念パーティでジェリー・ロペスと同席したことがあるのだそうです。ロペスも1948年生まれで同い年だねと話が盛り上がったそうです。
そんな魅力的な先輩諸氏の生きる姿勢を見て自分の生き方の参考とさせてもらってきたのです。
やっぱり自分の人生を納得できるものにするには『禅』を理解していなくては駄目だと感じるのです。

先にお墓参りをした後、参道を登り


見えてきた本堂には既に8割方檀家の皆さんが集まっていました。
臨済寺住職の阿部宗徹さんの司会で始まりました。阿部住職は京都花園大学の学長も務められたインテリ。凄い人は凄い人脈で凄い人を連れてきます。

熊倉先生は最近、この本を出版されたところです。
さすがに文化芸術大学の学長ですから、中世の文化芸術の社会的な地位からお話が始まりました。
日本の芸能文化は河川の河原にしか居場所がなかった最下層民から始まっているとのこと。そういえば日本を代表する伝統芸能である歌舞伎も出雲のお国が出発点ですよね。
そういった最下層の人たちの不安を和らげ導いたのが仏教。一遍上人の時宗に帰依したのが始まりのようです。その後時宗が堕落して衰えると、それに変わって禅宗が支持を得るようになったそうです。その代表が臨済宗大徳寺派の僧である有名な一休さんです。
その一休の教えを精神的な柱として発展したのが茶の湯の世界。
千利休が大徳寺の山門を寄進し、そこに置かれた千利休の木像がきっかけになり利休が豊臣秀吉から切腹を命ぜられたことは有名です。
茶の湯(茶道)のことについて私はあまり知識がありませんで、利休の時代の茶の湯のことは漫画『へうげもの』などで知っている程度。
ところが、茶の湯とサーフィンは何故か似ていると感じることができます。
侘び茶を代表する利休の茶室は必要最低限の空間と至って簡素な茶道具で最大限の安らぎを生むシンプルな生き方こそが最高の人の道であることを表現するものではないでしょうか。
争い事や不満や欲望を捨て、本当の「おもてなし」をして、相手も自分も最大の満足を得る境地。
サーフィンもシンプルな道具と自然が作り上げた海と海岸が舞台。
純粋に自己の満足を追求するシンプルな遊びであるべきなのです。
一方で、利休も為政者の権力を利用した法外な値段で茶器を売ったり、弟子の古田織部のように織部焼を追求し一大産業にした物欲系の人物を輩出したのも同じ茶の湯。
本来波に乗るための単なる道具であるはずのサーフボードですが、名品として人々からもてはやされるものもあります。ディック・ブリューワーのバルサ・ガンだとか、スティーブ・リズの本人シェイプのボードだとか、茶器の名品と同じような市場価値を生みコレクターが存在するのも茶の湯と似ているかなと思います。
茶の湯の精神的理論的道徳的裏付けは、禅であるといえます。
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SURF 遠州灘 5月13日(火)
SURF 駿河湾内 5月4日(日) Golden Week
SURF 駿河湾内 4月24日(木)・25日(金) べらぼう展
SURF 下田白浜 4月17日(木)
SURF 駿河湾内 4月14日(月)
SURF 駿河湾内 4月7日(月)
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