2019年05月16日

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

前回8日水曜日の後は忙しい5日間でした。
6月にスリランカへトリップに行く予定でしたので5月に仕事を集中させていたこともあります。トリップは同行予定者の体調不良で中止となりましたが、行けたとしてもテロの影響でかなり不自由だったかもしれません。

さて、10日の金曜日は勤務先に居たのですが、お客様が倒れたという連絡を受け駆けつけてみると、80歳のお年寄りの男性が倒れていました。
周りを同僚と思われる人たちが取り囲んでいましたが誰も何もできずに見ているだけ。多分、患者が倒れてから私が到着するまでに5分以上の時間が経過しているものと思われます。
患者の様子を診てみると、明らかに呼吸停止。すぐに胸部圧迫(心臓マッサージ)をし、私の上司が持ってきてくれたAEDを装着しました。
それを見ていた患者の同僚の一人が怒ったような声で「電気をやるのか!」と言ってきました。
一般の人にはAEDが危険なものというイメージがあるのかもしれませんが、無視して淡々と作業を続けました。
後ろで私の上司がその同僚の方に安全だと説明してくれている声が聞こえて安心しました。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

AEDの心電図解析は「ショックは不要です」となり除細動(電気ショック)は出来ない状況でした。
心拍があるか、または完全に心停止していて生命反応がないかのどちらかです。
そんな時は胸部圧迫を続けます。心拍が戻らなくても血流を起こせば脳に酸素を送ることができ、少なくとも脳細胞が死ぬのを防ぐことができる可能性があります。
救急隊が到着し、救命士に引き継ぎましたが、やはり呼吸停止でAEDは「ショック不要」となり手当としては胸部圧迫のみ。そのまま救急車で運ばれて行きました。

正直、これは助からないなと思いました。10年ほど前にAEDを使った時も患者は死亡してしまいました。現実はそんなに上手くはいかないものです。

ところが、後になって病院で患者が意識を回復したことがわかりました。
そんなこともあるのだなと意外に思いましたが、ダメだと思っても胸部圧迫だけは最後までやって良かったなと思いました。

翌11日土曜日と12日の日曜日は東海道五十三次ウォーキングツアーのガイドの仕事。
今年のツアーの様子はブログに書こうと思っていたのですが、ガイド中は忙しくて写真を撮っている余裕もなく、最終日を迎えることになりました。ツアーは静岡県を完歩して愛知県に入ります。
今回は1泊2日で舞阪宿→新居宿→白須賀宿→二川宿→吉田宿(豊橋)のコースでした。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

舞阪宿の脇本陣です。旧東海道の中でも唯一現存する貴重な脇本陣の建物です。
今回のコースは静岡県の最終回にふさわしい歴史的な見どころいっぱいのコースです。
舞阪宿の旧東海道沿いには浜名湖の海産物を扱う老舗が並んでいます。舞阪出身の親友のぽとんさんから聞いたお店をツアー客の皆さんにお薦めすることができました。
この東海道ウォーキングツアーではeしずおかブロガーさん人脈のおかげで旧東海道沿いの美味しい食事処で昼食を提供することができました。東京のセレブなお客様が多いツアーでしたが、とても評判が高かったです。2年前のツアーのお客さんに紹介した東京日本橋の蕎の字さんへも何度も行ってくれているお客様もいるのです。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

舞阪の脇本陣でくつろぐ人も。大名や公家が泊まった上段の間は風通しが良くて気持ちよかったです。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

浜名湖は弁天島から浜名湖遊船組合さんの渡し船で新居の関所まで渡してもらいました。
これも以前のツアーにはなかったのですが、妻が遊船組合と渋る旅行会社を説得して実現させたもの。江戸時代は橋などなく渡し船でしたから。いにしえの旅人と同じ目線で浜名湖を体験していただくことができました。これも良い体験でしたと皆さんから喜ばれました。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

新居の関所も日本の主要街道で唯一関所の建物が現存している貴重な歴史遺産。

新居の宿を過ぎて白須賀までが1日目の行程ですが、現代の白須賀にはホテルも旅館もありません。ホテルまではバスを利用するのは仕方ないですが、どこでバスを待たせておくかは問題でした。この辺りには街道沿いに公共のトイレもなく待ち合わせ場所が困りました。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

私が時々行くサーフポイントの潮見坂トイレ前。その名のとおり公共トイレがあります。その前の国道1号線沿いには大きな駐車場を持つセブンイレブン元町店。
ここにバスを待たせておくことで問題解決。妻から「たまにはエディのサーフィンが役に立つことがある」と言われてしまいました。


怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

翌12日は潮見坂ポイント前からのスタート。
そこそこいい波が入っていて賑わっていました。

実は波が良いことは予測できていたので、サーフィンしようかと思っていたのですが、仕事の途中ですのでボードを持ってくるのをやめたのです。混雑する日曜日ですから無理して入るのはやめておきました。

ツアーは潮見坂の旧道を登り、資料館を兼ねる『おんやど白須賀』で休憩し、白須賀宿へ。
白須賀宿は当初は潮見坂の下の海岸沿いにありましたが、江戸時代の宝永4年の大地震による津波で壊滅。その後は潮見坂の上に移転しています。

この大地震にまつわるこの宿の伝説に、岡山藩主 池田綱政のエピソードがあります。綱政公は岡山藩の財政難を新田開発で立て直し、有名な岡山の後楽園を作った名君です。旅好きなら当然、岡山後楽園は知っているでしょう。
その綱政公が白須賀宿に泊まっていた夜、夢枕に観音様が現れて「すぐにこの地を離れよ」というお告げがあり、翌朝綱政公は白須賀を急いで出発しました。すると大地震にともなう大津波が起きて白須賀宿は壊滅。綱政公は観音様のお告げで助かることができたというお話です。普通のガイドならここまでのお話をすると思います。でも私としてはそれだけでは面白くありません。

現在では当時の日記が発見されて綱政公は津波の当日には岡山に居たことわかっています。お話は伝説ということですね。また歴史学者の磯田道史さんが発見した古文書には綱政公は「生まれつきバカ」「分別がない」「女好きですぐに手を出す」ということが書かれていて、実は90人の子供がいたという資料もあると話に加えました。
私としてはありきたりのガイド内容ではなく、そういった面白そうな裏話を探してお話をするようにしてきました。そんな資料調べもこの仕事の面白さでありました。


潮見坂の上に移転した白須賀宿を抜けると愛知との県境。そこに流れるその名も境川を越えて遂に静岡県が終わりました。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

愛知県最初の宿場は二川宿。
ここは旧東海道の宿場の雰囲気を最も残している宿場の一つです。
ここには東海道では二川宿と草津宿にしか残っていない本陣の建物が現存しています。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

午後はひたすら豊橋を目指し、旧東海道と豊橋駅に向かう道が分かれる交差点から路面電車でJR豊橋駅に向かいました。静岡県内からは路面電車が消えて久しいですが、豊橋の路面電車は現役です。これもお客様には良い体験だったようです。

こうして豊橋駅で我々の東海道五十三次ウォーキングツアーの仕事は完了しました。
10か月ほどに渡った今回の仕事も多くのお客様に親しくしていただき、様々な興味深いものとの出会いの旅でもありました。好奇心がどんどん広がって、まだまだ知りたいことがいっぱいあることもわかってしまった今回の旅のお仕事。たいへんですが、また依頼がきたら受けてしまうかもです。
とりあえずの一区切り。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

妻は新幹線といえば、必ずグリーン車なのですが、私は久々のグリーン車でした(笑)

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

グリーン車の客席にある情報誌『Wedge』の別冊は東京オリンピックのサーフィン特集でした。こういった一般人を対象としたお堅い車内誌にサーフィンが取り上げられる時代なんだなと驚かされました。


さて、14日の火曜日はようやくのお休み。
雨が降りそうだったので早めに海へ行きました。
御前崎は腰~腹▼30点でイマイチ。最近は△40点以上の波でばかりやっているので海に入る気が起きません。

怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)
怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)
怒涛の5日間 AED 東海道ツアー SURF静波 ~5月14日(火)

静波をチェックするも同じく▼30点。
いい場所には中国のナショナルチームの合宿の面々が入っていました。さすがにオリンピック代表を狙うナショナルチームのサーファーは上手いですね。
私はやはり入らずに家に帰ろうと思ったのですが、パジェロに乗っているサーファーの方からブログ見てますよと声をかけていただき、少しお話ができました。
これで気持ちを切り替えることができて、入ることにしました。

やれば結構楽しく乗れて、フェイスを繋いでロングライドもできました。
膝がガクガクになるまで乗ってしまい、東海道ウォーキングの影響も残っていたので、かなり疲れてしまいました。



Posted by エディ タチカワ at 11:58│Comments(0)
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