2011年10月24日

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

10月22日(土)
1、静岡県文化財団が主催するしずおかの文化「自然を歩く~県西部の多用な植物世界」に行ってきました。
しずおかの文化体感ツアーは「鷹狩体感」「天城越え体感」などに参加したことがあり、たいへん興味深い勉強となりました。
今回は、植物についてのお勉強です。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきましたこのツアーに先立ち、しずおかの文化新書第5弾「恐るべし!?外来生物」が出版されていました。
釣り好きの私が外来生物の害で思いつくのはブラックバスやブルーギルなどの魚類です。それについても詳しい記述があり興味深く読ませていただきました。しかし、書面の多くを占める植物は私の不得意分野。読み進めるのに苦労しました。

そこで、静岡大学の先生も舌を巻くほど植物に詳しいぽとん博士を誘って参加しました。
あ、「植物に詳しい」・・・・というよりも、「美味しく食べられる山の植物に詳しい」と言ったほうが正しいですね(汗)

さて、当日は強い雨の予報。参加したのは十数人となってしまいました。
コーディネーターはお馴染みのこの方

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

SBSラジオの長寿番組「すっとんしずおか」などでお馴染みの八木洋行編集長。
若い頃に上野の博物館に勤務していたこともあるそうで、まさに静岡の荒俣宏と呼べるお方です。

バスは掛川駅に寄った後、浜松市浜北区の県立森林公園のバードピア浜北へ。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

県立森林公園は以前から気になっていて一度行ってみたいと思っていました。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

しかも、今回のツアーで案内をしてくれる講師は植物地理学の杉野孝雄先生です。
杉野先生は静岡県自然史博物館ネットワーク理事、遠州自然研究会会長ほか、さまざまな活動をされていてSBS学苑でも「山の花~旅」という講座を長年勤めていらっしゃいます。
同じSBS学苑講師でも私とは格が違いすぎます(>_<)
そして、「富士山自然大図鑑」「静岡県の植物図鑑」ほか多くの著作をもつ第一人者であります。
そんな凄い先生に格安の料金で指導していただけるツアーは静岡県文化財団の企画ならではです。しすおかの文化体感ツアーは行かないともったいないです。

実はこの日も救急講座の仕事が入っていたのですが、ひょっとして仕事がキャンセルになるかもしれないとの思いがあってツアー代金を棒に振る覚悟で申し込んでいたのです。ラッキーにも(?)仕事がキャンセルになってツアーに参加することができたのでした。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

幸いにも小雨になった中を森に歩き出しました。
貴重なアカマツの森です。

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充分な手入れのされていない杉の人工林と違い、森林公園の森は健全な状態が保たれていました。

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これは令法(リョウブ)の木です。床の間に使われたりします。
今回唯一私が覚えた木の名前でしょうか。
私は魚の名前なら覚えられるのですが、植物の名前がなかなか覚えられないのです。
やはり興味の度合いで覚えることができたりできなかったりするのでしょう。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

尾根道に出るとそこは紅葉の道と呼ばれる道。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

紅葉のシーズンにはこれが色づいて、素晴らしい光景になること間違いナシですね。
11月の中旬が見頃になりそうなので絶対に再訪したいと思います。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

ツアーはこんなふうに杉野先生がずっと植物の解説をしてくれました。
どんな質問が出てもすぐに答えが返ってきてまさしく歩く植物図鑑です。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

ため池が作られていたりして変化にとんだ景色。
遊歩道も広めで適度なアップダウンがありノルディックウォーキングには最高のロケーションです。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

池の畔にも多種多様な植物が植えられていました。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

キャンプ場の広場もありました。
芝生に点々と存在する土を掘り返した跡は、アナグマが掘り起こした跡なのだそうです

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

下草も生えて明るいアカマツの森は雨に煙り美しかったです。
静岡県の中部にもこのような森林公園があればなと思いました。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

森の散策を終え、昼食になりました。
私は静岡駅コンコースのカフェ・デンマークでサンドイッチとデニッシュを買ってきました。結構お気に入りです。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

食後はバードピア浜北の展示を見たりしました。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

駐車場の周りの木々も少しだけ色づき始めていて、期待持てますね。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

午後は、再びバスで移動して

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

小笠山のエコパへ。

私は以前からこの施設について疑問を持ち憤慨していたことがありました。
サッカーのワールドカップのため建設された小笠山運動公園のスタジアムはエコロジーとパークを足してエコパと名づけられました。箱物行政の権化みたいな前知事が残した遺物のひとつですが、小笠山を大規模に削り巨大なコンクリートのスタジアムを建設したのに、何故エコロジーパークなのか。納得がいきませんでした。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

この工事に際し、杉野先生は大規模に削られた斜面の緑化に元々生えていた在来種の木々を保護し植え戻したり法面の緑化に在来植物を育てて植えたりしたのだそうです。
大規模なビオトープ(あまり成功してはいないようですが)を作ったりと目立たない部分で環境保全に考慮していたのだそうです。

しずおかの文化体感ツアー「自然を歩く」に行ってきました

今回、発刊されたしずおかの文化新書「恐るべし!?外来生物」を読むと、いかに多くの外来生物が日本の在来生物を駆逐して日本の環境を変えつつあるのか驚かされます。
道路わきに生えている名も知らぬ草のほとんどは外国から入ってきた外来植物なのです。

なるほど、人間が関わって壊れてきた環境は、人間が関わって戻していかないことにはすぐには改善できないのだと感じました。
こうして里山の環境の実態を知ることは、未来の地球環境を守るためには何をしなくてはならないのかと言う人類の最重要課題を学ぶことなのだと思いました。

私がこのツアーに参加した当初の目的は、山のガイドのために一つでも多く植物を実地で覚えようと言うものでしたが、そんなことよりも大事なことに気づかされたツアーとなりました。

しずおかの文化体感ツアー。

いつも予想をはるかに上回るものを学ぶことができるツアーです。


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Posted by エディ タチカワ at 18:24│Comments(0)お気に入り・お楽しみ
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