2015年03月27日
今後はどんなボードに乗っていこうか
スリランカ・トリップを終え、一段落という感じです。
あまりにパラダイスなトリップだったので帰国後は海に行く気が起きません。

それはメインボードのAviso JJが折れてメインボードが無いという状況も影響しているのでしょう。
まさか折れるとは思わず、私が死ぬまで折れないだろうと思っていましたから。
これまでで一番速く走れるボードを失ったショックは大きいです。

かと言って同じボードを買い直すのでは進歩がありません。
サーフィンの本質は「堅実さ」ではなく「自由な発想」と「冒険」です。
早急にこれに替われるボードを探さなくてはなりません。
次期ボードは今回のトリップもヒントになり決まりました。現在はオーダーのためのやり取りの最中です。
どんなに素晴らしいボードでもその性能を活かすのは乗り手しだい。
ロングボーダーがいきなりケリー・スレーターのボードを買ってもダメですし、ショートボーダーがいきなりオールドスタイルのピッグを買ってもダメです。
何に乗ればいいのかは自分自身を見つめる必要があるでしょう。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
10年前はLostのSD2という故アンディ・アイアンズが新島で開催されたASPの大会で優勝した時に使っていたモデルの5'11"のショートボードに乗っていました。

ペラペラのショートボードはただ乗っていても走りません。常にメリハリのある加重抜重を繰り返さないと走らないので1本乗るとゼイゼイハアハア。脚の筋力をたくさん必要としました。
これは50歳を過ぎたら無理が生じてくるだろうし、50過ぎてショートでガツガツ乗る姿は傍から見て痛い。
しかし、ロングボードにはまだまだ移行したくない、ショートボードで自在に走りたいと思っていました。
その頃、レトロ・フィッシュがブームとなっていました。パフォーマンスボードではレトロフィッシュに対し波取りでも不利。しかし、安易にブームのレトロ・フィッシュには手を出したくないというショート乗りのプライドみたいなものがありました。
当時はまだ『ミッドレングス』という言葉も使われておらず、中間サイズは『ファンボード』でした。
ファンボードは初心者が乗るものという風潮があったので手を出しづらいものがありました。
そんな中、アルメリックのMSFというレトロなシングルフィンが登場しました。
シングルフィンは基本がしっかりしていないと難しいボードと言われています。
『基本ができてないと難しい』という言葉。これならばプライドが保てます。
しかし、ブームのMSFには乗りたくない。
サーファーは社会からはみ出した自由人。個性が最も大事だと。それこそが「スタイル」
「スタイル」とはライディングのカッコ良さだけではないのです。
要するに私はやたらにプライドが高い、ひねくれ者なんですね(笑)
そこで思いついたのが1970年代後半のハワイのミニガン。
映画『free ride』に登場するライトニングボルトのシングルフィンです。
50歳を越えたら、思い出の映画に登場するあのボードに乗ってみたい。
ハワイのショップを片っ端から回って、ようやくライトニングボルトのミニガンを削れるシェーパーを見つけました。49歳の時でした。
それがダニー・二コルズ
当時の私には「知らない爺さん」だったのですが、後にレジェンド・シェーパーであると知りびっくりでした。

(ホノルルのSurf GarageさんのHPより引用させていただきました)
ホビーのビンテージやスキップ・フライのビンテージに交じって、ダニー・二コルズのライトニングボルトも値札なしのAsk for price
そんな価値を知らずに「爺さんのくせに高いな」と思いつつ、実は破格の安さで新品を削ってもらっていたのでした。

しかし、このボードに乗った1本目、驚きました。
「あれ、全然曲がらない」
ワイキキのPop'sで顔が青くなりましたよ。
「とんでもないもの買ってしまった」
しかし、人の少ないパラダイスのポイントで黙々と練習しました。
7'2"というミッドレングスのシングルフィンは基本ができていないと乗れないものなのだと解らされた瞬間でもあったのでした。
2日目くらいにはレールの入れ方もわかり、3日目にはカットバックができるようになりました。
そんな中、胸~肩くらいの波を私が乗っていく先に恐そうなローカルサーファーがボードに座って待っていました。
私が直前でカットバックすると、彼が手でカメラを構えるようなポーズをしたんです。
乗り終わり、パドルで沖に戻るとそのローカル・サーファーが
「サーファー誌のカバーショット(表紙写真)が撮れたぞ」と笑いながら声を掛けてくれたのでした。
最高に幸せな瞬間でした。
見知らずのローカルが私のサーフィンを見てくれていて、だいぶ良くなってきたことを教えてくれたのでした。
ミッドレングスに乗ったおかげでレールの使い方がわかり、その後のショートボードのターンも変わりました。
今まではターンしていたのではなく、ズレていただけなんじゃないのか。
そう思うほどのショックでした。この歳まで俺は何をしてきたのか・・・。
乗りやすいMSFなどのシングルフィンでなくて結果としては良かったのです。
おかげでサーフィンがわかってきてこの歳まで楽しくサーフィンが続けられたのだと思います。
こうしてミッドレングスとの付き合いが始まりました。
実はこのボード、見た目のアウトラインはミニガンですが、ロッカーはファンボードなのです。
オーダーの際、見た目はミニガンでも胸~ダブルくらいまでのマッシーなタルイ波用のロッカーにしてくれとオーダーしておいたのです。
つまり、台風接近時の坂井港スペシャルなのです。
ロングボードと同じアウトサイドから乗れるように作りました。

アウトラインの外観と性格が異なるこのボードですが、実は思い通りの機能を発揮しました。そこがシェーパーのダニー・二コルズの凄いところなのかもしれません。
でも、このボードも8年目を迎え、ハードには使えなくなってきました。
特に「Ask for price」ではなおさらです(笑)
5'11"のLostとライトニングボルトの7'2"の二本立ての日々を送り、
ショートボードはCole Grasshopper5'8"、

Aviso JJ Rocketfish6'2"と乗り継ぎました。
6'2"が快適に思えるようになったのはライトニングボルトのおかげでちゃんとしたターンができるようになったこととミッドレングスのグライド感が気持ちよく感じられるようになったからでしょう。
その後、磐田に通うようになりましたが膝を痛めサーフィンの調子が落ちました。
この頃からミッドレングスという言葉が登場してトランジッションボードが流行り出してきました。
膝に負担がかかるショートボードから長めのボードに移行することを意識し出し、

Canvas ミニ・ノーズライダー6'12"でロングボード寄りの乗り方を覚え、

Doc.Bushwacker6'6"でゆったりとした形ですが、ショートボードの乗り方をキープすることに勤めました。
そして膝が治った昨シーズン、Doc.6'6"からJJ6'2"に戻ることができました。
そして次のステップとしてテーラー・ジェンセン9'4"のロングボードに挑戦を開始。
でも、ロングボードに乗るのはクロス・ステップを覚えるため。
私はこれをミッドレングスでやりたいという目標があるのです。
映画『free ride』の中でラビット・バーソロミューがミニガン型のシングルフィンのショートでチューブを抜けてきて急にタルくなった所でクロスステップでノーズライドするシーンがあるのです。
みんながスルーしてしまうようなシーンに痺れるワタシ(笑)
ヘンタイ・サーファーの証でしょうか。
今後は年齢相応にミッドレングスを極めていく10年にしたいと思っています。

そこで、次期ボードをどんなボードにするかです。
ミッドレングスに乗り出した8年前はYou tubeを探してもシングルフィンのミッドレングスに乗っている動画がほとんどありませんでした。見本がないのは乗り方がわからないということで非常につらいところでした。映画『スプラウト』のジミー・ガンボアか誰かのエッグに乗るシーンが見本でした。その後、ジョエル・チューダーのカルマやアレックス・ノストの動画が登場。その中で良いお手本になると思ったのがタイラー・ウォーレンでした。
柔らかくてスムーズ。こういうサーフィンができればなあという目標ですね。無理だけど。
ただ、タイラー・ウォーレンのボードには手を出そうとはしませんでした。
Beach Town 静岡店で森さんからBar of soapの解説をしてもらった時は乗ってみたいなと思いましたが、ショート乗りとしては横の動きよりも縦の動きを重視したボードに乗りたいという気持ちの方が強かったのです。他のボードは重いレトロなミッドレングスですし。
それでもタイラーのライディングは大好きで『WET DREAM』がリリースされた時は真っ先に飛びついたのでした。

そこでも多用していたパフォーマンスボードのクアドラテック・フォーミュラでのライディングは注目でした。トム・カレンを彷彿とさせるカービング。いや、それ以上のスムーズさ。こういうライディングが夢だなと思いました。
しかし、パフォーマンスボードは脚力的に乗りこなせそうもない。
そんな中持っているボードでカービングをテーマにサーフィンをしていましたが、テールを波の中にじわっと押し込むようにしてエグるのはフィッシュテールのJJではしっくりこない。ラウンドピンテールのDTスコーピオンの方がしっくりきました。

そこで次期ボード候補は細めのラウンドピンテールのボードと決めました。
最有力候補は昨年のオーストラリアのボード・オブザイヤーを獲得したHSのヒプトクリプト。

ライダーのクレイグ・アンダーソンがめちゃカッコイイ。
静波JACKでじっくり見せてもらいました。フラットなロッカー、反発力で加速できる厚いレール、そして縦にも横にもターン自在な狭いラウンドピンテールという私好みのボードでした。
そしてスリランカ。
スリランカでも最もFUNな波が期待できるミリッサを拠点としたのはSPLのサーフィンに最適だからでしたが、それでも日本では台風の時にしかお目にかからないようなパワフルな波にも遭遇。
私の超軽量スコーピオンでは巻き上げられそうでギリギリな感じ。一番機能していたボードが所長のジョシュ・ホールのクアッド・エッグ6'9"でした。
このボード、日本で一度乗らせてもらったのですが、長さを感じさせない鋭角なターン性能で非常に気持ちの良いボードでした。
所長の持つボードコレクションの中で私が乗って一番気に入っているボードです。
エッグに対する一般的な評価は、飛び抜けた特徴(ショートと比べたパフォーマンス性やロングボードと比べたテイクオフの早さ)などに欠けた中庸なデザインという印象でしょう。典型的な初心者用ファンボードのデザイン。
しかし、中庸こそが万能であることをインド洋の周期15秒の胸~肩~頭の波で痛感しました。
斜面が広大で、一気に掘れてくる周期の長い波はサイズが出てくると丸いノーズのスコーピオンでは空気抵抗が大きくて落ちて行きづらく巻き上げられそうになります。しかし、ポイントノーズのショートボードではテイクオフがままならない。
そんな中で機能するエッグが現場に強いデザインだと感じさせられました。
そして、次期ボードとして決定したのが
タイラー・ウォーレンのクアドラテック・フォーミュラ・エッグ。

クアドラッテックのパフォーマンス性を残しっつ、安定性があるエッグのアウトライン。
ようやく答えが定まった感じです。
ただ、日本のパワーのない波には重すぎるという感じもします。
一般に重いボードの方がスピードが出ると言う人が多いです。
坂道を自転車で下る時は重い人の方がスピードが出ます。これは真実。
でも、自転車を漕がなかった場合に限ります。
もしも漕ぐのだったら重いママチャリよりも軽いロードレーサーの方がスピードを出すことが可能です。
サーフボードも同様でスピードを出す(漕ぐに相当する)技術のある人なら、軽いボードの方がスピードを出せるんです。
だから私は軽いボードが好きなのです。
しかし、今回のインド洋の周期15秒の波に乗ってみて、こういう波にはボードの重さも必要なのだと感じました。
まあ、日本には台風のまっただ中でもない限り周期15秒の波なんて来ませんが、
それでもトリップ用のメインボードには重さも必要かなと感じています。
今回の決定とほぼ同時にNaki Surfのスタッフブログにスリランカでクアドラテック・エッグに乗ったインプレッションが掲載されてびっくりしました。それも私が一番好きなカバラーナのポイント。
約1週間違いでスリランカに行っていたNaki Surfのみなさんも実は私のブログを参考にされていた模様。
タイミング的にもバッチリでした。あまりの偶然の重なり。
インプレッションを書いているじゅんさんからボードの特性を踏まえたサイズのアドバイスを受けオーダーする内容がほぼ固まってきました。

(Naki Surfスタッフブログより引用しました)
人気者タイラー・ウォーレンのことですから、いつになったら出来上がるか解りませんが、楽しみは長く続いたほうがいいですから、
気長に待ちたいと思います。
あまりにパラダイスなトリップだったので帰国後は海に行く気が起きません。

それはメインボードのAviso JJが折れてメインボードが無いという状況も影響しているのでしょう。
まさか折れるとは思わず、私が死ぬまで折れないだろうと思っていましたから。
これまでで一番速く走れるボードを失ったショックは大きいです。

かと言って同じボードを買い直すのでは進歩がありません。
サーフィンの本質は「堅実さ」ではなく「自由な発想」と「冒険」です。
早急にこれに替われるボードを探さなくてはなりません。
次期ボードは今回のトリップもヒントになり決まりました。現在はオーダーのためのやり取りの最中です。
どんなに素晴らしいボードでもその性能を活かすのは乗り手しだい。
ロングボーダーがいきなりケリー・スレーターのボードを買ってもダメですし、ショートボーダーがいきなりオールドスタイルのピッグを買ってもダメです。
何に乗ればいいのかは自分自身を見つめる必要があるでしょう。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
10年前はLostのSD2という故アンディ・アイアンズが新島で開催されたASPの大会で優勝した時に使っていたモデルの5'11"のショートボードに乗っていました。

ペラペラのショートボードはただ乗っていても走りません。常にメリハリのある加重抜重を繰り返さないと走らないので1本乗るとゼイゼイハアハア。脚の筋力をたくさん必要としました。
これは50歳を過ぎたら無理が生じてくるだろうし、50過ぎてショートでガツガツ乗る姿は傍から見て痛い。
しかし、ロングボードにはまだまだ移行したくない、ショートボードで自在に走りたいと思っていました。
その頃、レトロ・フィッシュがブームとなっていました。パフォーマンスボードではレトロフィッシュに対し波取りでも不利。しかし、安易にブームのレトロ・フィッシュには手を出したくないというショート乗りのプライドみたいなものがありました。
当時はまだ『ミッドレングス』という言葉も使われておらず、中間サイズは『ファンボード』でした。
ファンボードは初心者が乗るものという風潮があったので手を出しづらいものがありました。
そんな中、アルメリックのMSFというレトロなシングルフィンが登場しました。
シングルフィンは基本がしっかりしていないと難しいボードと言われています。
『基本ができてないと難しい』という言葉。これならばプライドが保てます。
しかし、ブームのMSFには乗りたくない。
サーファーは社会からはみ出した自由人。個性が最も大事だと。それこそが「スタイル」
「スタイル」とはライディングのカッコ良さだけではないのです。
要するに私はやたらにプライドが高い、ひねくれ者なんですね(笑)
そこで思いついたのが1970年代後半のハワイのミニガン。
映画『free ride』に登場するライトニングボルトのシングルフィンです。
50歳を越えたら、思い出の映画に登場するあのボードに乗ってみたい。
ハワイのショップを片っ端から回って、ようやくライトニングボルトのミニガンを削れるシェーパーを見つけました。49歳の時でした。
それがダニー・二コルズ
当時の私には「知らない爺さん」だったのですが、後にレジェンド・シェーパーであると知りびっくりでした。

(ホノルルのSurf GarageさんのHPより引用させていただきました)
ホビーのビンテージやスキップ・フライのビンテージに交じって、ダニー・二コルズのライトニングボルトも値札なしのAsk for price
そんな価値を知らずに「爺さんのくせに高いな」と思いつつ、実は破格の安さで新品を削ってもらっていたのでした。

しかし、このボードに乗った1本目、驚きました。
「あれ、全然曲がらない」
ワイキキのPop'sで顔が青くなりましたよ。
「とんでもないもの買ってしまった」
しかし、人の少ないパラダイスのポイントで黙々と練習しました。
7'2"というミッドレングスのシングルフィンは基本ができていないと乗れないものなのだと解らされた瞬間でもあったのでした。
2日目くらいにはレールの入れ方もわかり、3日目にはカットバックができるようになりました。
そんな中、胸~肩くらいの波を私が乗っていく先に恐そうなローカルサーファーがボードに座って待っていました。
私が直前でカットバックすると、彼が手でカメラを構えるようなポーズをしたんです。
乗り終わり、パドルで沖に戻るとそのローカル・サーファーが
「サーファー誌のカバーショット(表紙写真)が撮れたぞ」と笑いながら声を掛けてくれたのでした。
最高に幸せな瞬間でした。
見知らずのローカルが私のサーフィンを見てくれていて、だいぶ良くなってきたことを教えてくれたのでした。
ミッドレングスに乗ったおかげでレールの使い方がわかり、その後のショートボードのターンも変わりました。
今まではターンしていたのではなく、ズレていただけなんじゃないのか。
そう思うほどのショックでした。この歳まで俺は何をしてきたのか・・・。
乗りやすいMSFなどのシングルフィンでなくて結果としては良かったのです。
おかげでサーフィンがわかってきてこの歳まで楽しくサーフィンが続けられたのだと思います。
こうしてミッドレングスとの付き合いが始まりました。
実はこのボード、見た目のアウトラインはミニガンですが、ロッカーはファンボードなのです。
オーダーの際、見た目はミニガンでも胸~ダブルくらいまでのマッシーなタルイ波用のロッカーにしてくれとオーダーしておいたのです。
つまり、台風接近時の坂井港スペシャルなのです。
ロングボードと同じアウトサイドから乗れるように作りました。

アウトラインの外観と性格が異なるこのボードですが、実は思い通りの機能を発揮しました。そこがシェーパーのダニー・二コルズの凄いところなのかもしれません。
でも、このボードも8年目を迎え、ハードには使えなくなってきました。
特に「Ask for price」ではなおさらです(笑)
5'11"のLostとライトニングボルトの7'2"の二本立ての日々を送り、
ショートボードはCole Grasshopper5'8"、

Aviso JJ Rocketfish6'2"と乗り継ぎました。
6'2"が快適に思えるようになったのはライトニングボルトのおかげでちゃんとしたターンができるようになったこととミッドレングスのグライド感が気持ちよく感じられるようになったからでしょう。
その後、磐田に通うようになりましたが膝を痛めサーフィンの調子が落ちました。
この頃からミッドレングスという言葉が登場してトランジッションボードが流行り出してきました。
膝に負担がかかるショートボードから長めのボードに移行することを意識し出し、

Canvas ミニ・ノーズライダー6'12"でロングボード寄りの乗り方を覚え、

Doc.Bushwacker6'6"でゆったりとした形ですが、ショートボードの乗り方をキープすることに勤めました。
そして膝が治った昨シーズン、Doc.6'6"からJJ6'2"に戻ることができました。
そして次のステップとしてテーラー・ジェンセン9'4"のロングボードに挑戦を開始。
でも、ロングボードに乗るのはクロス・ステップを覚えるため。
私はこれをミッドレングスでやりたいという目標があるのです。
映画『free ride』の中でラビット・バーソロミューがミニガン型のシングルフィンのショートでチューブを抜けてきて急にタルくなった所でクロスステップでノーズライドするシーンがあるのです。
みんながスルーしてしまうようなシーンに痺れるワタシ(笑)
ヘンタイ・サーファーの証でしょうか。
今後は年齢相応にミッドレングスを極めていく10年にしたいと思っています。

そこで、次期ボードをどんなボードにするかです。
ミッドレングスに乗り出した8年前はYou tubeを探してもシングルフィンのミッドレングスに乗っている動画がほとんどありませんでした。見本がないのは乗り方がわからないということで非常につらいところでした。映画『スプラウト』のジミー・ガンボアか誰かのエッグに乗るシーンが見本でした。その後、ジョエル・チューダーのカルマやアレックス・ノストの動画が登場。その中で良いお手本になると思ったのがタイラー・ウォーレンでした。
柔らかくてスムーズ。こういうサーフィンができればなあという目標ですね。無理だけど。
ただ、タイラー・ウォーレンのボードには手を出そうとはしませんでした。
Beach Town 静岡店で森さんからBar of soapの解説をしてもらった時は乗ってみたいなと思いましたが、ショート乗りとしては横の動きよりも縦の動きを重視したボードに乗りたいという気持ちの方が強かったのです。他のボードは重いレトロなミッドレングスですし。
それでもタイラーのライディングは大好きで『WET DREAM』がリリースされた時は真っ先に飛びついたのでした。

そこでも多用していたパフォーマンスボードのクアドラテック・フォーミュラでのライディングは注目でした。トム・カレンを彷彿とさせるカービング。いや、それ以上のスムーズさ。こういうライディングが夢だなと思いました。
しかし、パフォーマンスボードは脚力的に乗りこなせそうもない。
そんな中持っているボードでカービングをテーマにサーフィンをしていましたが、テールを波の中にじわっと押し込むようにしてエグるのはフィッシュテールのJJではしっくりこない。ラウンドピンテールのDTスコーピオンの方がしっくりきました。

そこで次期ボード候補は細めのラウンドピンテールのボードと決めました。
最有力候補は昨年のオーストラリアのボード・オブザイヤーを獲得したHSのヒプトクリプト。

ライダーのクレイグ・アンダーソンがめちゃカッコイイ。
静波JACKでじっくり見せてもらいました。フラットなロッカー、反発力で加速できる厚いレール、そして縦にも横にもターン自在な狭いラウンドピンテールという私好みのボードでした。
そしてスリランカ。
スリランカでも最もFUNな波が期待できるミリッサを拠点としたのはSPLのサーフィンに最適だからでしたが、それでも日本では台風の時にしかお目にかからないようなパワフルな波にも遭遇。
私の超軽量スコーピオンでは巻き上げられそうでギリギリな感じ。一番機能していたボードが所長のジョシュ・ホールのクアッド・エッグ6'9"でした。
このボード、日本で一度乗らせてもらったのですが、長さを感じさせない鋭角なターン性能で非常に気持ちの良いボードでした。
所長の持つボードコレクションの中で私が乗って一番気に入っているボードです。
エッグに対する一般的な評価は、飛び抜けた特徴(ショートと比べたパフォーマンス性やロングボードと比べたテイクオフの早さ)などに欠けた中庸なデザインという印象でしょう。典型的な初心者用ファンボードのデザイン。
しかし、中庸こそが万能であることをインド洋の周期15秒の胸~肩~頭の波で痛感しました。
斜面が広大で、一気に掘れてくる周期の長い波はサイズが出てくると丸いノーズのスコーピオンでは空気抵抗が大きくて落ちて行きづらく巻き上げられそうになります。しかし、ポイントノーズのショートボードではテイクオフがままならない。
そんな中で機能するエッグが現場に強いデザインだと感じさせられました。
そして、次期ボードとして決定したのが
タイラー・ウォーレンのクアドラテック・フォーミュラ・エッグ。

クアドラッテックのパフォーマンス性を残しっつ、安定性があるエッグのアウトライン。
ようやく答えが定まった感じです。
ただ、日本のパワーのない波には重すぎるという感じもします。
一般に重いボードの方がスピードが出ると言う人が多いです。
坂道を自転車で下る時は重い人の方がスピードが出ます。これは真実。
でも、自転車を漕がなかった場合に限ります。
もしも漕ぐのだったら重いママチャリよりも軽いロードレーサーの方がスピードを出すことが可能です。
サーフボードも同様でスピードを出す(漕ぐに相当する)技術のある人なら、軽いボードの方がスピードを出せるんです。
だから私は軽いボードが好きなのです。
しかし、今回のインド洋の周期15秒の波に乗ってみて、こういう波にはボードの重さも必要なのだと感じました。
まあ、日本には台風のまっただ中でもない限り周期15秒の波なんて来ませんが、
それでもトリップ用のメインボードには重さも必要かなと感じています。
今回の決定とほぼ同時にNaki Surfのスタッフブログにスリランカでクアドラテック・エッグに乗ったインプレッションが掲載されてびっくりしました。それも私が一番好きなカバラーナのポイント。
約1週間違いでスリランカに行っていたNaki Surfのみなさんも実は私のブログを参考にされていた模様。
タイミング的にもバッチリでした。あまりの偶然の重なり。
インプレッションを書いているじゅんさんからボードの特性を踏まえたサイズのアドバイスを受けオーダーする内容がほぼ固まってきました。

(Naki Surfスタッフブログより引用しました)
人気者タイラー・ウォーレンのことですから、いつになったら出来上がるか解りませんが、楽しみは長く続いたほうがいいですから、
気長に待ちたいと思います。
SURF 遠州灘 5月13日(火)
SURF 駿河湾内 5月4日(日) Golden Week
SURF 駿河湾内 4月24日(木)・25日(金) べらぼう展
SURF 下田白浜 4月17日(木)
SURF 駿河湾内 4月14日(月)
SURF 駿河湾内 4月7日(月)
SURF 駿河湾内 5月4日(日) Golden Week
SURF 駿河湾内 4月24日(木)・25日(金) べらぼう展
SURF 下田白浜 4月17日(木)
SURF 駿河湾内 4月14日(月)
SURF 駿河湾内 4月7日(月)
この記事へのコメント
既にオーダー済みですか?
やりますね~
やりますね~
Posted by ま at 2015年03月27日 23:10
そういう理にかなった理屈、好きです。分析ができていて、自分のことを客観的に見れることも上達の秘訣なんでしょうか。そういえば竹内さんも去年七里ヶ浜で偶然お知り合いになり、去年の静波スタイルマスターでは竹内さんシェープのボードが入賞したのを聞きました。竹内さんも昔からエディさんのHPを閲覧していた「先輩」であったことが少し身近に感じれた嬉しい瞬間でした。
いつかお逢いできることを楽しみにしています。
やっぱり坂井港ですかね(笑)
いつかお逢いできることを楽しみにしています。
やっぱり坂井港ですかね(笑)
Posted by プンプコ at 2015年03月28日 10:47
ま さん
またオーダーしちゃいました。
と、言っても、今乗れるボードはスコーピオン1本しかないんです。
JJは折れちゃったし、
ライトニングボルトは特別な時しか乗れないし(笑)
ミニ・ノーズライダーは欲しいという人が多くて売却先が決まっているし、
Doc.は貸出予定。
キャンベル・ボンザーも乗りこなせないので傷がつく前にオークションに出す予定でクリーニングして仕舞ってあります。
でもタイラー・ウォーレンは人気があるのでなかなか出来てこないような気がしてます。
またオーダーしちゃいました。
と、言っても、今乗れるボードはスコーピオン1本しかないんです。
JJは折れちゃったし、
ライトニングボルトは特別な時しか乗れないし(笑)
ミニ・ノーズライダーは欲しいという人が多くて売却先が決まっているし、
Doc.は貸出予定。
キャンベル・ボンザーも乗りこなせないので傷がつく前にオークションに出す予定でクリーニングして仕舞ってあります。
でもタイラー・ウォーレンは人気があるのでなかなか出来てこないような気がしてます。
Posted by エディ タチカワ
at 2015年03月29日 15:39

プンプコさん
私は理屈をこねるのが大好きな『論理的』バルカン星の生まれなのでこんな文章になってしまいます。
私は理系の人ではなく、書く論理については学術論文などを調べて裏をとるようにしているのでこれだけ書くのに二日以上かかってます(*´Д`)が、そうやっていちいち検証する作業自体が好きなんです。
そのくらいサーフィンも上手ければ良いのですが、肝心のサーフィンはお恥ずかしいくらいダメダメです。このブログに動画で登場しないのはそのためです(/ω\)
最近は静岡以外のサーフィン業界の方も読んでいるようなので、もう少し「下手くその戯言です」と強調しないとヤバい感じになってます。
坂井港の一番沖で乗れずにポツンと波待ちしてるのが私ですから声をかけてくださいね。
私は理屈をこねるのが大好きな『論理的』バルカン星の生まれなのでこんな文章になってしまいます。
私は理系の人ではなく、書く論理については学術論文などを調べて裏をとるようにしているのでこれだけ書くのに二日以上かかってます(*´Д`)が、そうやっていちいち検証する作業自体が好きなんです。
そのくらいサーフィンも上手ければ良いのですが、肝心のサーフィンはお恥ずかしいくらいダメダメです。このブログに動画で登場しないのはそのためです(/ω\)
最近は静岡以外のサーフィン業界の方も読んでいるようなので、もう少し「下手くその戯言です」と強調しないとヤバい感じになってます。
坂井港の一番沖で乗れずにポツンと波待ちしてるのが私ですから声をかけてくださいね。
Posted by エディ タチカワ
at 2015年03月29日 15:56

エディさんお帰りなさいませ^_^
タイラーウォーレンですか〜
さすがにいいとこ突いてきますね〜
エディさんのブログみると、自分み
たいにファーストインプレッション
で板買っちゃいけないなあ〜
なんて^_^;
自分もタイラーウォーレンオーダー済み
ですけどね^_^
タイラーウォーレンですか〜
さすがにいいとこ突いてきますね〜
エディさんのブログみると、自分み
たいにファーストインプレッション
で板買っちゃいけないなあ〜
なんて^_^;
自分もタイラーウォーレンオーダー済み
ですけどね^_^
Posted by 細島屋Fujieda at 2015年03月29日 15:59
細島屋Fujiedaさん
さすが、タイラー・ウォーレンに手を出してましたか。さすがですねえ。
選んだ一番の理由は乗り方の見本がDVDでわかるからです。
パフォーマンスボードはどれもだいたい同じような乗り方でOKですが、ヘンタイ系はシェーパーの考え方でもの凄く変わってきます。
キャンベル・ボンザーはどう乗ったらJJ Rocketfishよりもスピードが出るのか遂に解らなかったんです。いろんな人に教えを請い、いろんな乗り方を試したんですが、最適な乗り方がわからなかったんで諦めたんです。
タイラーの乗り方はDVDがあるのでボードのどの辺でどのタイミングでどのように加重するのか一目瞭然。マネできるかどうかは???ですが、タイラーになりきれば上手くコントロールできるのかなと(笑)
ぜひ、タイラーの乗り比べしたいですね。
さすが、タイラー・ウォーレンに手を出してましたか。さすがですねえ。
選んだ一番の理由は乗り方の見本がDVDでわかるからです。
パフォーマンスボードはどれもだいたい同じような乗り方でOKですが、ヘンタイ系はシェーパーの考え方でもの凄く変わってきます。
キャンベル・ボンザーはどう乗ったらJJ Rocketfishよりもスピードが出るのか遂に解らなかったんです。いろんな人に教えを請い、いろんな乗り方を試したんですが、最適な乗り方がわからなかったんで諦めたんです。
タイラーの乗り方はDVDがあるのでボードのどの辺でどのタイミングでどのように加重するのか一目瞭然。マネできるかどうかは???ですが、タイラーになりきれば上手くコントロールできるのかなと(笑)
ぜひ、タイラーの乗り比べしたいですね。
Posted by エディ タチカワ
at 2015年03月29日 18:12
