2011年08月18日

天竜下りの思い出(2007年) 事故現場通過の動画

昨日起きた遠州天竜下りの事故は悲しい残念なことです。
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

さて、2007年にこのブログを始めたばかりに亡き母と母の友人をお誘いして天竜下りに行ったことがありました。

天竜下りの思い出(2007年) 事故現場通過の動画

あんなに平穏な川で、プロの船頭が操船していてなぜ事故になったのだろうか。
その時の経験から言わせてもらうと、事故直後の民放各社のニュースやワイドショーでの報道にとても違和感を感じました。

驚いたことは、取材陣があまりにも川と天竜下りの実態を知らなさすぎることです。事故の要素となりそうな流れの速さを無理やり強調してコメントしていましたが穏やかな流れの映像とのギャップが際立ってしまっていました。
夕方のニュースでは電話でラフティング会社の人がインタビューで事故についてのコメントを求められていたのですが、天竜川を下った経験が数回しかなく、しかもカヤックで下ったということで、質問に的確な答えができないのに、むりやり推測させるような質問ばかり浴びせていたのです。
大学の先生などもインタビューを受けていたのですが、現地を知らないのにまともな答えができるはずありません。でも、インタビュアーは何か事故原因になるような問題点を言わせようと質問攻めにしているのです。
その一方でスタジオの女性アナが遠州天竜下りの経験があるとのことで「とても穏やかで危険な感じはしない川下りでした」と一番まともな感想を述べていました。

2007年5月21日のブログ「遠州天竜下り」にその時の動画があります。

とてもゆったりとした気分になったことを思い出します。

実は、この動画についての取材依頼がNHKと日本テレビのスッキリからありました。
遺族・会社側ともに不幸な出来事だっただけにデリケートな問題で、コメントするのは難しいと感じました。

天竜下りの思い出(2007年) 事故現場通過の動画

NHKの取材を受けているところです。写真は記者さんに撮ってもらいました。
本日夕方18:10からの「たっぷり静岡」で放送する予定だそうです。
ああ、せめて帽子を被って撮って欲しかったなあ(笑)

私は大学探検部時代にラフティングをやっていて、日本リバーベンチャー選手権に2度出場したことがあります。川の流れの意外性には何度も痛い目に遭っています。
でも、天竜の悠々たる流れと、頑丈でとても安定性の良い川船で事故が起きるとは思ってもみませんでした。

どんなに安全と思われるものも危険な要素はあるのだと認識を新たにしました。
・・・まあ、原発が爆発した時もみんな同じことを言っていたので今さらという気もしますが・・・。

大きな事故になったのは残念なことで、天竜浜名湖鉄道の責任は免れませんが、これで天竜下りの運営は難しくなってしまったことでしょう。こうした「川の文化」を未来に伝えられることなく失われてしまう事は大きな損失だと思います。

遠州天竜下りは、公園の池のレンタルボートよりも安全な川下りだと思っていました。これまでは事故も無かった訳ですし、そういう気持ちが「まさか」の転覆事故に繋がったのかもしれません。

例の動画は画質が悪いので、YOUTUBEに再度アップしなおしました。
明日は日本テレビ系列で動画が放送されるかもしれないとのことです。


3分ほどの動画ですが、始まって2分くらいの場面が事故の現場と思われる場所です。



Posted by エディ タチカワ at 16:30│Comments(8)
この記事へのコメント
エディさん
 同じ思い出ニュースを見ていた静岡市民です(*-*)
マスコミって、いつからあのような(親の敵を取るような)取材をするようになったのでしょう?

 賢い視聴者にならなければと改めて思いました(^^)

*この時もライフジャケットないですね!
飛行機からの脱出訓練・酸素マスクも体験したいと強く思いました!
Posted by 山ちゃん at 2011年08月19日 06:58
わたくしも、子どもが小さい頃、天竜下りを経験しました。

たしかに、穏やかな流れす。

でもたしかに、救命胴衣を着けた覚えは、ありませんでした。
Posted by Yasuo at 2011年08月19日 07:00
山ちゃん

さすが山ちゃん。マスコミに踊らされずに自分の視点をしっかり持っていますね。

今回の動画の放送許可出しは悩みました。
例えば、ワイドショーで
「楽しそうですね」と芸能人がコメントすれば楽しそうな動画になりますし、
「きゃ~、恐いですね」と言えば、恐い映像になってしまいます。

NHKのインタビューを受けたのは、事故原因の推測などではなく、実際に乗った経験のある人の感想を伝えたいという取材意図だと伺ったからです。
昨日の放送では時間の関係でカットされたようですが、自分の発言が裁判にも影響するかもしれないので言葉選びには神経を使いました。
Posted by エディ タチカワエディ タチカワ at 2011年08月19日 12:30
Yasuoさん

救命胴衣の非着用が事故拡大の原因として会社側が集中砲火を浴びています。
子供の非着用は法律に触れますが、大人に関しては法的責任の無い努力義務だったわけで、非難することはできないと思います。
岸に衝突して転覆する危険性は、矢切の渡しだって同じですし、清水港の水上バスや遊覧船だって同じです。全てに救命胴衣義務を課すのは現実離れしています。遊園地の水上のアトラクションでも全て着用義務となると難しいですよね。
遠州天竜下りは、急流川下りもちょっとだけで、渡し船のような感覚があったと思います。

広く現実を見て適切な安全対策とは何かを議論して欲しいです。
Posted by エディ タチカワエディ タチカワ at 2011年08月19日 16:05
エディ様

さっきNHKで放送されましたよ!!

客観性・・・難しいですね・・・

色々ご活躍でブログを読ませていただくのをいつも楽しみにしています~~!
Posted by メグ at 2011年08月19日 18:37
メグさん

放送が1日ずれたようです。録画を見ましたが、恥ずかしいですね。

恐れていたとおり「急流」を強調されてしまいました。
そんなことないのに・・・。

偶然に撮影していたとはいえ、どうして自分がテレビに出るはめになっちゃうのでしょうかね。参ります。
Posted by エディ タチカワ at 2011年08月20日 09:35
エディ様

メディアも意図的ですし、公平ではない・・・と常々思っています。

でも、エディさんのコメントでは「平穏な流れの川である」としっかり伝わりましたよ。

エディさんのところは情報がしっかりしていてかつ、理解しやすいから色々なところでキャッチされやすいのではないでしょうか・・・

それは、情報源として素晴らしいことだと私はうらやましく思っていますが・・・!!

映像でもお人柄がでていて素敵でしたよ~!
Posted by メグ at 2011年08月20日 21:34
メグさん

お褒め頂きありがとうございます。
今後も、偏らない視点を心がけて書きたいと思います。
Posted by エディ タチカワ at 2011年08月21日 06:49
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